結婚式場のルール。「持ち込み料(保管料)」はなぜ必要なの?持ち込み料を節約できる方法は?

持ち込み料(保管料)って何?


持ち込み料は、挙式・披露宴に使うものを結婚式場を通さずに自分たちが個別で手配したものに対してかかる費用です。
式場提携外のサービスを利用するときに発生する手数料と考えるとわかりやすいと思います。
持ち込み料は「保管料」とも呼ばれていて、次のようなものにかかってきます。

・ウェディングドレス:1点につき1万円~10万円
・タキシード:1点につき1万円~10万円
・ブーケ:1点につき1万円~
・引き出物:1点につき500円~
・引き菓子:1点につき300円~
など

他にもカメラマンを式場外からお願いした場合や、装花などを友人の花屋さんから手配したいなど、式場提携のサービスを利用せず自分たちで式場外から手配するとその都度発生することがあります。

なお、ウェルカムボード、ウェイトドール、芳名帳(ゲストブック)、テーブルナンバーなどは持ち込み料がかからないことも多いです。

 

持ち込み料(保管料)はなぜ必要なの?


式場の利用料金や飲食代は別途支払うのに、なぜ持ち込み料が必要なの?と納得がいかないカップルも多いようですが、これには式場側の事情もあります。

提携業者からの収益がなくなるから

結婚式場には、数多くの提携業者が存在します。
装花はこのお店、ドレスはあのお店・・・という感じで、アイテムごとに提携業者があり、協力のもと運営が成り立っています。

式場から発注を受けた業者は、挙式・披露宴にふさわしい最高のお品物を提供してカップルから代金を受け取るのですが、この代金には式場へ紹介料も含まれています。
式場は業者を仲介して滞りなくサービスを提供する対価として、手数料を受け取るわけですね。

カップルが自分たちで選んだ業者を利用すると、式場はこの手数料を受け取ることができなくなり本来得られるはずの収益を失ってしまいます。
そのため、持ち込み料として利用者に補填してもらっているのです。

 

預かる側の負担はとても大きい

持ち込みをする場合、カップルは用意した品物を結婚式場に直接預けたり、購入したお店から送ってもらうだけの手配になるかもしれませんが、受け取って保管する式場は実はとても大変なんです。

ドレスやタキシードは挙式の日に間違いなく着用できるように準備しなければいけません。式場手配のドレスなら専門のスタッフがパニエや小物と一緒にキレイに整えておくことができますが、外部からの預かりものの場合、取り扱いにもより一層繊細な注意が必要になります。

引き出物も破損がないように保管しなければなりませんが、何十個、何百個も送られてくる引き物を丁寧に運んで、限られたスペースに保管しておくのは大変なことです。
これが持ち込みをするカップルの分だけ届くわけなので、神経が張り詰めるような注意が必要になりますし人件費もかかります。
そう考えると「保管料」というのは正当な費用だと思えてきませんか?

 

トラブル対応がスムーズにできない

引き出物が足りないことが当日わかった場合、式場が手配したものであればすぐに業者に連絡して対応してもらうことができます。
引き出物をお渡しするのは挙式の最後なので、式の間に大至急持ってきてもらうこともできます。

しかし、カップルが自分たちで発注した品物の場合、式場側はどうすることもできません。
どうにもできないとはいえ、幸せな挙式を滞りなく行うためには何もしないわけにもいかないので、新郎・新婦が見えないところで奔走することになるでしょう。
こういったトラブルに備えるという意味でも持ち込み料をもらうという理由もあります。

 

持ち込み料(保管料)を節約する方法はある?


必要な費用とわかってはいても、持ち込み料だけで数万円も払うのはちょっと・・・と感じる方もいらっしゃるでしょう。お気持ち、よーくわかります。
挙式をスムーズに執り行うためのサービスに支払う費用なのであまりケチるのは良くないのですが、できるだけお安く済ませる方法をご紹介しますね。

交渉する!

実は、持ち込み料は交渉できる場合があります。
交渉するタイミングは、「見積もりが出たあとの契約する前」です。
一般的に結婚式場が提案してくるプランは基本料金のプランでは物足りないことがほとんどです。

そこで、

「持ち込み料を抑えていただけたら、食事のグレードを上げます」
「持ち込み料を考えていただけたらバルーンリリース(オプション)をつけます」
「ドレスの持ち込み料を抑えていただけたら、引き出物は式場の業者さんからお願いしたいと考えています」

など、式場の利益も失われないような内容を交渉して、持ち込み料を検討してもらうのです。

たまに「その持ち込み料に法的根拠はあるんですか?」と交渉すると良いとアドバイスされていることがあるのですが、これはおすすめしません。
式場との関係性はここから始まり、今後も相談しながらすすめなければいけないことがたくさん発生しますので、最初から強気すぎる姿勢に出てしまうのは良くありません。
法外な持ち込み料を請求されたら話は別ですが、そのような場合は式場を変えた方が良いでしょう。

 

利用する業者に相談してみる

式場とはその場で契約をせずに、発注する業者に持ち込み料を相談してみるという方法もあります。
業者の中には、式場と交渉して、何らかの持ち込み料を発注する業者側が払うという形をとってくれるところもあるそうですよ。
このご時世どの業者も大変な状況なので断られることも当然ありますが、発注数が多い場合などは検討してもらえる可能性もあります。

 

本当に持ち込みが必要か考えてみる


最後に考えてみてほしいのはコレです。
式場を下見したり、プランを立てはじめたばかりの頃は気持ちも高まっていて「あれもこれも手作りで!」「これはこだわりたいから持ち込みたい!」と思えるものばかりなのですが、ひと晩考えてみたら式場にお願いしても差し支えないものも多いものです。

提携業者で選べるアイテムはどれも式場映えする厳選されたものばかりです。
個人店が手作りしてくれるプチギフトなどは難しいですが、すごく良い意味で無難なものを幅広い価格帯で揃えているんです。

サンプルや実際に使用しているお写真を見せてもらってはいかがでしょうか。
カタログの小さな写真ではわかりにくくても、思っているよりも豪華で華やかだったりするものですよ。

 

本当に譲れないものはどれ?


持ち込みする品物を減らすことは持ち込み料の節約になります。
持ち込みをしたいもので絶対に譲れないものと言えば、やはりウェディングドレスでしょう。
ウェディングドレスとタキシードは持ち込み料が発生する代表ですが、持ち込み料がもったいないからといって、あまり気に入っていないドレスを着ると後から写真や映像を見たときに後悔してしまいます。

式場は、あなたが持ち込んだドレスを当日までにキレイな状態に整えて準備してくれています。ここに対する費用は気持ち良く負担しても良いのではないでしょうか?
おふたりでよく話し合って、持ち込み料をかけてでもこだわりたいものと、譲れるものを検討してみて下さいね。