震災から4年・クリーニングで心の支援〜津波にあったウェディングドレス〜

東日本大震災から4年が経ちました。この年月で復興が進んでいるとはいえ、いまでもお大勢の被災者の方々が苦しい避難生活を強いられています。
少しでも被災者の方々の力になりたいと、私たちもこれまでに多くのご依頼を受けてまいりました。
今回はその中から、津波の被害にあったウエディングドレスのクリーニングをご紹介します。

津波の被害にあったウエディングドレス

お預かりしたドレスは、震災被害によって襟周りは泥の汚れで目立ち、また胸の部分にはサビが付着したような黄色いシミがありました。裾もまた、泥でひどく汚れています。

被害にあってから時間が経ってしまったためか、ウエストや裾はシミや黄ばみが目立ちます。

アクアシャワー技法で丁寧にクリーニング

ウエディングドレスと一言で言っても、特別な日のためにオーダーメイドされる一品ものがほとんど。Aラインやプリンセスライン、スレンダーなどその形もちろん、素材もシルクやサテンなど組み合わせも様々あります。
その形や種類に合わせて一品一品クリーニングするのが基本ですが、このドレスには更に『アクアシャワー技法』という特殊な処理をいたしました。

丁寧に処理することで、通常のドライクリーニングでは取れない特殊な汚れもスッキリ。
この特別な技法によって、元のような純白のドレスに仕上がりました。

Before
After

丁寧な漂白とサビ抜き処理により、襟周りの泥の色素と胸元の黄ばみはこの通り。

Before
After

ウエスト周りの黄色く変色していたシミも特殊漂白で綺麗になりました。

Before
After

裾の泥汚れは、生地を傷めないように丁寧にブラッシングして落とします。

多くの人たちに深い悲しみを残したこの震災。私たちはこれからも、私たちにできる形で被災地への支援を続けていきたいと思います。

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