ネクタイ着用のタキシードスーツから、蝶ネクタイの子供タキシードへリメイク
お父様のタキシードは、綺麗なグレーのジャケットとパンツ、淡いグレーがかった白のベストの一式です。
グレーは、スタイリッシュでありながら、着用することで穏やかな印象を与えますね。
チーフとネクタイの小物類もあるので、そのまま、男の子スーツに反映できそうです。
お父様が着用された立派なタキシード。
このタキシードの光沢素材を使用して、贅沢な子供用スーツがリメイクできそうです。
早速ご要望をお聞きし、デザイン画を作成し、お客様にご覧いただきます。
打ち合わせを重ね、完成したお品がこちら。
男の子用ジャケット、ベスト、パンツ、蝶ネクタイ、の一式です。
お父様タキシードのデザイン性をそのまま落とし込みました。
ジャケットは、お父様タキシードの肩パットを外し、カラーや袖、身頃を小さく作り替えました。
お父様ジャケットボタンは、そのままですと大きいので、お父様ジャケットお袖の、カフスボタンを使用しました。
ベストは、バイピングとポケットのデザインはそのままに、三つボタンにして、丈をコンパ
クトにしました。
ベストは、適度に温度調節もでき、おしゃれ感も出ますので、便利なお品かと思います。
パンツも、小さく作り替え、膝丈くらいの長さにいたしました。
ジャストサイズにお作りしておりますが、サスペンダーをつけても可愛らしいですね。
靴下を合わせる場合は長めの方がバランスがいいかもしれません。
今回は膝丈のパンツ丈ですが、お客様のご要望に応じてお作りしますので、長めの丈でもリメイクは可能です。大きいお子様であれば、アンクル丈もおしゃれになっていいですね。
最近では、スキニー(脚にぴったりとフィットするデザイン)や、テーパード(足首に向けて細くなるデザイン)といった形のデザインもございますが、デパートや百貨店等で見かけるものは、膝丈や7分丈が多いように感じます。
思い起こすと、イギリス王室の、ウィリアム王子とキャサリン妃のご子息、ジョージ王子も、メディアの前では常に膝丈くらいの半ズボン姿。
イギリスでは、高貴な血筋を象徴するため、小さな男の子は半ズボンを履くという風習があるようです。
イギリスと同じように皇室がある日本でも、そのような由来からお子様の正装は半ズボンが定着化しているのかもしれませんね。
蝶ネクタイは、お父様タキシードのネクタイをリメイクしました。
ホック式なので、着脱もスムーズです。リボンの形が変わることもないので、持ち運びにも便利です。
蝶ネクタイが変わると、全体の雰囲気も変わるかと思います。
デザインも様々ございますので、お好みのものをお作りできます。
お顔の小さい男の子では、今回のお客様のように小さめデザインの蝶ネクタイがおすすめです。今回のデザインは、両端の尖った形状の蝶ネクタイ(ポインテッド)でした。
どの方でもお似合いになるデザインですので、お悩みの方はポインテッドがよろしいかと思います。
男の子用スーツは、女の子ドレスと違い、レンタルや既製品等になさる方も多いかと思います。
デザインや形も同じようなイメージがあるためでしょうか、親御さんのこだわりも少なめですね。
しかし、小さいサイズであっても、きちんと作りこまれたスーツは、見栄えが全然違います。
オートクチュールによって、既製品にはないデザインやサイズ感、高級な生地を使うことによる、質感の違いなど、その素敵さをぜひ味わっていただけたらと思います。
また、お客様のご要望にフィットしたスーツをしつらえる事が可能ですので、ご満足いただける一品が出来上がるかと思います。
そして何より、お父様の大切な思い出のあるお品をお子様にリメイクする、託すという事。
思いを紡ぐことで、親子の結びつきも、強固なものとなっていくのではないでしょうか。